Heart Beat Photograph Vol.49
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戦士と語るで、小学館ビッグコミック副編集長の 木暮 義隆さんを取材させて頂きました。
小暮さんは、沼田ジム所属だった元プロボクサーです。
ボクシングを心から愛する小暮さんと、新田会長と夜中までお酒を酌み交わしました。
Supermarket Setagaya
My wife Setagaya
Setagaya
Koenji
Setagaya
信念を貫き通した男は、5度目の正直でベルトを腰に巻きました。
2008年9月15日パシフィコ横浜で開催された『三大世界戦』の一つ、WBC世界スーパーバンタム級(55.3kg)暫定王座決定戦のリングには、全盛期を過ぎても尚、世界のトップクラスに位置し続けた2人の男が上がりました。
3位のナパーポン・ギャットティサックチョークチャイ(タイ)は、2003年にオスカー・ラリオス(メキシコ)の持つWBC世界スーパーバンタム級タイトルに挑み惨敗しましたが、再起後1つの引分けを挟んで22連勝中。
2位の西岡利晃(帝拳)選手は日本タイトルを獲得したのが10年前、この10年の間に4度ウィラポンさんの持つWBCバンタム級 (53.5kg)タイトルに挑戦し、2敗2分と、あと一歩の所で世界に手が届かなかったんです。
その間、3度目の世界戦が決まりながら、左足アキレス腱断裂の大怪我というアクシデントにも見舞われもしました。
西岡さんが世界タイトルを獲ることに疑いを持つ人は、ボクシングファンや関係者にほとんどいなかったことでしょう。
西岡さんがサウスポースタイルから放つ左ストレートは、鋭く、そして美しい。
その鋭いパンチを武器に、世界の王者として、どれほど活躍するのだろうと期待せずにはいられないボクサーなんです。
試合開始から積極的に仕掛ける西岡さん、そのスピードにナパーポン選手はついていけません。
パンチのスピードもなく、動きにキレのあるわけでもないナパーポン選手が何故世界のトップクラスに君臨し続けたのか、それは、中盤以降になるとわかってきました。
驚異的な打たれ強さ、底なしのスタミナ、重そうなパンチ、序盤からペースが一向に変わらないんです。
前半の貯金があるものの、ジワジワと追い上げるナパーポン選手の圧力に、西岡さんは心身にたまらぬ疲労を感じたはずです。
11ラウンドになると、疲れの見える西岡さんはダウンをとられても仕方の無いようなスリップダウンをします。
インターバルの時にナパーポン選手が大量に浴びる水でマットが滑るというのもあったと思いますが、疲労で足に踏ん張りが効かなくなってなっていたのでしょう。
試合途中のポイント発表で、前進をやめる事は敗北を受け入れた事になるナパーポン選手は、最後の最後まで手を出し続け、西岡さんは逃げずに迎え撃ち、12ラウンド36分間があっという間に過ぎてしまったこの激闘は、試合終了のゴングをききました。
採点を聞き、新チャンピオンのコールをうけると、嗚咽をもらし誰にはばかる事無く涙を流した西岡さん。
これまでボクシングに全てを捧げてきた西岡さんがこれまでで見せた、一番美しい姿でした。
池田高雄拳跡集 『二人の男』
http://www.tic-box.com/doc-ikeda2/ik-0809.html
Omotesando
Setagaya
昨夜の日本ウェルター級(66.6kg)タイトルマッチは、素晴らしい殴り合いでした。
チャンピオン沼田康司くん(トクホン真闘)に挑戦するのは、元東洋太平洋ウェルター級チャンピオンの山口裕司くん(JBスポーツ)。
この二人の実力とファイトスタイルを考えれば、好ファイトになる事は間違いない一戦とあって、立見席もたくさんの観客が埋めていました。
リングサイドの席は、選手の知人や後援者の方々でいっぱいですが、後方の天井桟敷の入り具合を見れば、対戦カード次第で観戦を決めるボクシングファンが、いかに注目しているのかがわかるというものです。
山口くんは、気迫をに満ちた、決意を感じさせる力強い眼差しで登場。
沼田くんは、いつものように静かな青白いオーラを身に纏っています。
試合前のこの表情をみるだけで、凄い試合になるだろうと直感しました。
そして、戦いが始まると、両者とも攻めに出るんです。
山口くんがスピードあるコンビネーションを惜しげもなく打ち込めば、しっかりとガードしながら強い左右のフック・アッパーを沼田くんは返し、一進一退、先が読めないスリリングな攻防にホールは沸き上がります。
ボクシングの魅力の大きな一つは、スリリングなパンチとパンチの交換ではないかと僕は思うんです。
頭から突進して揉み合う展開になると、戦っている選手の応援をしている人達以外、大いに盛り下がる。初めてボクシングを観にきてそんな試合にあたってしまったら、二度とチケットを買ってまで観にきてくれなくなるのではないか・・・。
両者ともに譲らず、第5ラウンド後半になると、山口くんの動きが少し鈍くなってきたように見えました。
沼田くんの固そうなパンチをくらううちに、ダメージが蓄積していったのではないでしょうか。
第6ラウンド、沼田くんはチャンスを見逃しません。
左右フックで山口くんをロープ際に追い込み、ダウンを奪います。
ダメージが明白な山口くんは、襲いかかる沼田くんに果敢にパンチを打ち返しますが、再びダウン。
懸命に立ち上がるその目に力はなくなっていました。
沼田くんは一気に攻め、レフェリーが割って入り激闘の終わりを告げました。
なんと壮絶な戦いだったのだろうか・・・。
沼田くんは、もっともっと強くなるボクサーです。
ウェルター級という階級で、世界タイトルをつかみ取るように思えてなりません。
山口くんも、這い上がってきて、その戦いぶりをまた見せてほしい。
両者にありがとう。
しかし、こんな凄い試合にテレビ放送がないというのはとても寂しい限りです。
こういう試合をもっともっとたくさんの人に観てもらいたい。
Awadance Koenji
Shinjuku
Aoyama
女子格闘家の撮影をさせて頂きました。