光文社 FLASH 2010年6月8日号
光文社FLASHで内山高志くんの記事を掲載して頂きました。
掲載情報 雑誌等 バックナンバー
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光文社FLASHで内山高志くんの記事を掲載して頂きました。
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Sports Graphic Numberに、長谷川穂積vsフェルナンド・モンティエル戦の写真を掲載して頂きました。
WBA世界スーパーフェザー級(58.9kg)チャンピオン内山高志の初防衛戦がいよいよ迫ってきました。
打たれずに打つ、内山くんのボクシングを見れるのが楽しみです。
※ポスターの撮影をさせて頂きました。
※CASIO G-SHOCKの内山高志インタビューで、写真をご使用頂きました。
2010年4月30 日本武道館
どれほどこの日を待ち望んだ事でしょう。
WBC世界バンタム級タイトルマッチ
WBCチャンピオン長谷川穂積(真正)がWBO世界同級チャンピオンのフェルナンド・モンティエル(メキシコ)を迎えての事実上の統一戦。
最近の長谷川さんの戦いぶりを見ていると、神がかった臭いを感じる程、強さの絶頂にあるように見えます。
対するモンティエルも、疑いの余地なく本物の強いチャンピオン。
この2人の戦いが見れるというだけで、一ヶ月くらい前からワクワクドキドキを抑える事ができませんでした。
本当に強いボクサー同士が戦う場には、沢山のファンが足を運びます。
この日の日本武道館は満員。
両選手の入場になると、これまで日本のボクシング会場で味わった事のないボルテージと、歓声に包まれ,間違いなく日本ボクシング史上に残るこの試合を見る事が出来て多幸感が湧き起こるととともに、しっかり写真に写したいと、身を引き締めました。
リングに上がるボクサーであれば、誰しも思うでしょうが,強い奴と戦える場の緊張感を味わえる時は、生涯を通して他に変えるもののない最高の、至福の時です。
チャンピオン長谷川さんは、これまでの試合となんら変わりなく、集中力を高めた素晴らしい表情でリングに上がりました。
モンティエルもしかり、素晴らしい戦いが目の前で繰り広げられる事を確信しました。
試合開始から、互いに様子を見合っている中で、リードをリズミカルに使えていた長谷川さんが流れを掴んでいました。
モンティエルは様子見としても少々消極的な戦い方。
このまま長谷川さんの右がカウンターで決まり華々しいKOシーンが見れると期待したのは僕だけではなかったはずです。
そして4ラウンド終了まで10秒を告げる拍子木が鳴った時、2人が交錯し、長谷川さんがロープに後退。モンティエルは素晴らしい連打で一気にパンチをまとめ、長谷川さんの顔が大きくはね上がるとレフェリーが長谷川さんを救うように割って入りました。
ちょうど僕のいたところからは、モンティエルの背中しか見えなかったので、何が起こったのかわからず、あまりに唐突な幕切れに呆然となるしかありませんでした。
あの距離で、あのタイミングで・・・。
映画で見た日本刀での切り合いを見ている様な、あまりに一瞬の出来事に、ただただ呆然。
長谷川さんが敗れた事は、残念です。
でも、本当に強いボクサー同士の濃密な戦いを見れた事は、とても幸せでした。
シュガー・レイ・レナード、オスカー・デラ・ホーヤ、マニー・パッキャオ、僕がボクシングを見るようになってから、世界のトップで戦ってきた名チャンピオン達の誰しもが、負けを経験し、そこから這い上がってきてさらなる名勝負を繰り広げてきました。
長谷川穂積さん、またあなたの戦いが見たい!
階級とかベルトの団体とか、そんな事は問題ではなくて、長谷川穂積の戦いっぷりをまた見せて下さい。
この夜行われた、もう一つのタイトルマッチ、WBC世界スーパーバンタム級タイトルマッチ。
チャンピオンの“スピードキング”西岡利晃さん(帝拳)が10位の挑戦者バルウェグ・バンゴヤン(フィリピン)を迎えて4度目の防衛戦。
試合開始から、チャンピオンの動きはとても良く、この日も華々しいKOを見せてくれる事を期待していました。
ところが、迎えた第2ラウンドに、バンゴヤンのカウンターを食い、ダメージの見てとれるふらつき方をします。
これが致命打にならずによかったですが、ヒヤッとしたラウンドでした。
3ラウンドからは、持ち直し、試合を優位に進め、5ラウンドに必殺左ストレートを見事にヒットさせてダウンを奪います。
その後のツメが素晴らしかった。
一気にたたみかけ、レフェリーが西岡さんのTKO勝ちを告げました。
メキシコでジョニー・ゴンザレスを倒した試合も含めて、初防衛から4連続KO防衛。
凄い!
日本チャンピオンだった頃の西岡さんを見て、間違いなく世界を獲るだろうと、ボクシングファンなら誰しも思ったはずですが、ウィラポンに4度勝てず、それでもあきらめないで、5度目の挑戦で今のタイトルを手にしたこの俊才は、ボクシングの酸いも甘いも知り尽くしている選手です。
33歳と、ボクサーとしては若くはありませんが、肉体的な衰えは見えませんし、『世界の西岡』になるはずです。
勝ってもWBOのタイトルは手に出来ないというのに、自分のタイトルのみをかけて強い相手を選び戦った、長谷川穂積さん、真正ジムの皆さん。
そして、こんな素晴らしい興行を実現させてくれた、帝拳ジムの本田会長に感謝。