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2006年10月30日

ムエタイジム Vol.3

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2006年10月29日

diary10月29日

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下北沢を散歩しました。

路地裏をぶらぶら歩いていると、住宅地の中にまぎれるように一軒家を改造したカフェがありました。

心地よい疲労を感じていたので、ふらりと入りました。

しばし本を読み、ゆっくりとしました。

日頃、あくせく働いているとこういう時間が貴重に感じます。

ムエタイジム Vol.2

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2006年10月27日

放熱の破片  vol.4

あと一秒・・・

あと一秒パンチが当たるのが遅かったら・・・


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 東洋太平洋(OPBF)・日本・ABCOのスーパーウェルター級(69.85kg)三冠王者であるクレイジー”タイガー”キムさんが、世界ランキングボクサー ハビエル・ママニ(アルゼンチン)を迎えた昨夜の後楽園ホールは満員でした。

ファンは好カードに正直に反応を示すものです。

フライ級(50.8kg)やバンタム級(53.52kg)といった軽量級で、億のファイトマネーが動く事は滅多にありませんが、ウェルター級(66.68kg)やミドル級(72.57kg)といった中・重量級では、億単位のファイトマネーが動く事がざらです。
世界6階級制覇のスーパースター オスカー・デラ・ホーヤが現在もWBCのチャンピオンとして君臨し、選手の層が厚いスーパーウェルター級にあって、東洋・アジアで無敵を誇るキムさんでも、タイトル挑戦のチャンスはなかなかめぐってきません。

勝ち続け、チャンスを待つしかないのですね。
 

昨夜の試合も、世界への望みをつなぐ一戦でした。

積極的に仕掛けるキムさんですが、ママニの固いディフェンスに顔面へのクリーンヒットをなかなか奪えません。
途中からボディー攻撃に切り替え、流れはキムさんがつかんでいるように感じました。
時折クリーンヒットするママニの正確性をとるか、キムさんの攻勢点・リング・ゼネラルシップをとるのか、ポイントをつけるのが難しい試合だったと思います。

そして、最終10ラウンド中盤に、ママニの左フックを食らい、深いダメージを負ったようにみえました。
しかし、ひるまずに攻勢を続け手を出すキムさん。

残り時間が10秒をきり、僕は

『逃げきった』

と思ったその瞬間でした。

残り2秒、 ママニの右がカウンターでヒットし、鍛え上げられた肉体はマットに吸い込まれていきました。
 

レフェリーがダウンを宣告したのが2分59秒。
 

キムさんは朦朧としながらロープにしがみつき、立ち上がろうとしました。



『立ってくれ!』



2000を超えた客席からの願いなど、リングの選手に届く訳はありません。

壮絶に、そして激しく再びマットに崩れ落ちました。
 



 
9ラウンドまでジャッジの採点では、立ち上がりファイティングポーズをとっていれば、判定で引き分けでした。
 

 

あと、1秒だったのです・・・
 
  


「これがボクシングだ」

などと、簡単な言葉で片付けたくありません。

僕の中で巡る思いは、
 
 

 
これがボクシングなのか・・・



 
 
 
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2006年10月25日

ムエタイジム Vol.1

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2006年10月23日

diary10月23日

傘をさすのが好きではありません。

傘の下にいると、小さな世界に閉じ込められてしまったような圧迫感があって、息苦しくなるんですね。

小降りであれば、ゴアテックスのパーカーを着て雨を感じて歩きます。

どんより曇った空は、憂鬱な気分になりがちですけど、雨が日常の汚れを浄化してくれるような、清々しさを感じます。

そんな時、ふいに口をついて出るのが、『雨に唄えば (Singin' in the Rain)』です。

歌詞はほとんど歌えないので、鼻歌まじりの山口語で口ずさみます。

 
 
 
 
 

雨に唄えば Singin' in the Rain

I'm singin' in the rain    僕は雨の中で唄っている
Just singin' in the rain    ただ雨の中で唄っているだけさ
What a glorious feelin'    なんて素敵な気分なんだろう
I'm happy again・・・    また幸せになれたんだ・・・

 
 
  
 
 

今日も、山口語で呟いています。

2006年10月21日

diary10月21日

 
 
 
 
 


                 撮りたいものがある



 
 
 
 
 



 
 
 
  
              
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                だから僕は写真を撮ります
 
 
 
 
 
 

2006年10月20日

水道管の中のオルフェウス Vol.5

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先日、友人の家で呑み、朝帰りをした。

途中、渋谷駅で下車した。

通勤時間帯だった。

この日はカメラを持っていた。

渋谷の街をふらふらと歩き、気の向くままにシャッターをきった。

普段にはない感覚が蘇り、夢中で撮った。

やはり、写真を撮らない写真家は写真家じゃないなと感じた。

手を付けるのが怖くなっていたこの作品を少しでも進めたいと、気持ちが前向きになってきた。


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2006年10月09日

diary10月9日

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 先日、一枚のハガキが届きました。
ハガキの差出人とは、互いに将来の希望をかけてリングで戦った仲です。
彼との試合からもう12年がたちました。

 
 

 写真学校入学から1年が過ぎた夏の日、ジムメートだった仲間の試合を撮りに後楽園へ行きました。
入口でパンフレットを受け取り、対戦カードをめくると、ジムメートの名前に並ぶ、彼の名前を見つけた時は目を疑いました。
 

「まだやっていたのか・・・。」
 

控室のあるフロアに行き、彼の名前が黒板に書かれた部屋が、ジムメートの部屋と違う事にホッとしました。
顔を合わせた時、彼になんと声をかけたら良いのか、迷っていたからです。
 
自分に勝っていった男達には、僕がさばさばした態度で声をかければ相手も負担に感じないのでしょうが、僕は彼の希望を摘み取り、自分が這い上がる事だけを考えていたのです。
僕との一戦は、彼にとって遠回りであっても、近道であった訳がありません。

そんな迷いと同時に、彼を撮りたい気持ちがこみ上げてくる自分に気づいていました。

意を決し、彼の控室のドアを開けると、狭苦しい控室の隅で、パイプ椅子に座る彼と目があいました。
カメラをぶら下げた男の姿を目に止めた彼は、何者か最初はわからないようでしたが、6年も昔に殴り合った男だと気づくと、
 

「おーっ。」
 

と驚きの声をあげました。
 

「今、写真の勉強してるんだけど、撮らせてもらってもいいかな?」
 
 

それが、彼との再会です。
 
 
 

昔は気がつきませんでしたが、印象的な目をした男だなと初めて気がつきました。
その目は、その日のフィルムをプリントしている暗室で蘇ってきました。
 
 
 
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彼はその後も何戦か戦いましたが、2001年にリングを去りました。

その彼が、仏像を修復する仕事に就くと聞いたのは、後輩の応援に来ていた彼と、後楽園ホールでばったり顔を合わせた時でした。

カルチャーセンターで開かれていた教室に通っていたら、先生にスカウトされ、やってみることにしたというのです。

毎年届く年賀状の毛筆が達筆だとは思っていましたが、 これまで、仏像修復とはおよそ縁のない仕事をしていた彼にそんな才能があったなんて思いもよりませんでした。
 
 

そんな彼から昨年の春先に電話がかかってきました。
事情によって、今いる工房を離れることになったと言います。

そして、

「自分が彫った仏像の写真を送ってほしいと言ってくれる工房があるんだけど、撮ってもらえないかな。」

と言うのです。
 

少しでも彼の力になれるかもしれない事が嬉しくて引き受けさせてもらいました。
 

千葉の家から杉並の私の部屋まで来てもらい、彼の彫った愛染明王(あいぜんみょうおう)を撮らせてもらいました。
恐い顔をした明王さんを撮っているのですが、彼という人間のような、丸い優しさを持っているように感じました。
 
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そして、数日後に滋賀の工房で仕事が決まったと連絡がありました。
以前に彼を一緒に取材したライターの船橋真二郎さん達と壮行会を開き、彼は彼女を伴って来てくれました。
 

彼女は、ハンドメイドの財布を代官山のOKURAというお店においてもらっているそうです。
彼女が作ったヘビ皮のあしらってある財布を彼も使っていて、タイで手に入れた『wrangler』と書かれたいんちき臭い財布と決別したいと常々思っていたものですから、その財布を持ってきてもらいました。
あまり物に頓着しない方ですが、大切にしています。
 

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6月に大阪に撮影に行った時に、滋賀にある2人の住まいに泊めてもらいました。

「京都が近いから色々な仏像が見れる」 と話す彼の目は生き生きとしていました。

彼女も織物の勉強を始めたそうです。
 

 

そんな彼等が結婚したというハガキでした。
 
 
 
 
 

素晴らしい写真です。 
 
 
 
 
 
 
Talk Is Cheap2003年9月号『彼らの肖像』(船橋真二郎)
http://www.tic-box.com/back/back-index.html

2006年10月08日

水道管の中のオルフェウス vol.4

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「水道管の中のオルフェウス」、この作品は、今頃の季節に公開する予定でいた。

ところが、未だ編集作業どころか、写真選びをしている。

写真選びをしていて、もっと撮り足したいものが沢山出てきてしまった。

時間がある時に街を徘徊し、スナップショットをおさめているが、まだまだ十分な手応えをつかむ事が出来ず、一人あがいている。

全て私の至らなさが原因である。

もう全てを放擲してしまいたい気分に襲われる事が何度もあった。

しかし、最後まで作り遂げたいと心に誓っているので、この作品に携わって下さった皆様、勝手な事ばかり申し上げ大変申し訳ございませんが、今しばらく時間を下さい。


2006年10月03日

diary10月3日

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淡い季節に ごろ寝してみる
 
 
 

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Profile

山口裕朗(やまぐちひろあき)
1999年プロボクサーとして17戦10勝(6KO)7敗の戦績を残し引退後、2002年 「サンデー毎日」で写真家としてデビュー。
2005年 ボクシング引退後、撮り続けている、かつての対戦 相手達の写真を、写真展『放熱の破片(かけら)』で発表。
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