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放熱の破片  vol.19

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4月14日、後楽園ホールで開催された日本フライ級タイトルマッチで、新チャンピオンが誕生しました。

チャンピオンは、拳の交換よりもヘディングが得意なダーティーファイターで、ほとんどのボクサーの目標であるタイトルマッチの舞台に、相応しくないボクサーだったと思います。
 
 
挑戦者 清水智信は、僕が所属していたジムの後輩にあたります。
僕の引退後に、アマチュアからプロに転向してきたのですが、僕と清水君の共通の時期を知っている同僚ボクサーの繋がりから、清水君とも関わりを持つようになりました。
スピードあるストレートを武器に、スタイリッシュな清水君のボクシングは、派手さはなくとも、これからの可能性を感じさせます。

 
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接近して露骨に頭をぶつけにくるチャンピオンの入り際にパンチを当てて、ヘディングされないようにクリンチする。この日、挑戦者が見せた戦い方は、このチャンピオンを相手に最善と言ってもよかったと思います。

 
 
アマチュア時代に78戦68勝(25KO・RSC)10敗の豊富なキャリアを持ちながら、タイトルには縁のなかった清水君。

試合後 食事に行った席で、愛おしそうにベルトを抱えていました。


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清水智信オフィシャルブログ 『王者への道』 
http://ameblo.jp/tomonobu-shimizu/

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Profile

山口裕朗(やまぐちひろあき)
1999年プロボクサーとして17戦10勝(6KO)7敗の戦績を残し引退後、2002年 「サンデー毎日」で写真家としてデビュー。
2005年 ボクシング引退後、撮り続けている、かつての対戦 相手達の写真を、写真展『放熱の破片(かけら)』で発表。
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