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放熱の破片  vol.21

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そのパンチには迷いが無い。
 
 
5月26日、音田隆夫(一力)と新井恵一(高崎)の試合は予想通りの打撃戦でした。
 

入場の時、まっすぐと何かを見つめる音田さんの眼差しの力強さに、胸騒ぎを覚えました。
 
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試合開始のゴングが鳴ると、これしかないのだ と音田さんは打って出ます。

その戦い方には微塵の迷いもありません。そして、一発一発のパンチも迷い無く打ち抜くんです。

空振りした時の体力のロスを考えると、勇気のいる事です。

 
新井くんは、いつものように相手のパンチをうまく殺していたのですが、兎に角ぐいぐい前に出る音田さんに呑み込まれ、ダウンを喫します。
  

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2ラウンド以降、パンチの正確さでは新井君の方が上回っていたように見えましたが、音田さんは前に出てパンチを振り続け、ボディーブローで新井君に決定的なダメージを与え試合を決定づけました。

最終ラウンドにもダウンを奪い、試合終了のゴング。

ジャッジは、音田さんの勝利を支持。

 
 

新井くんは、いつも好試合をするのですが、勝ちきれない・・・。
相手の良さを殺す技は卓越していますから、勝ちきる強さが備われば一皮むけるのかもしれません。

 

音田さんは、これからもブンブンパンチを振り抜くでしょう。
その戦いざまに魅了されたいと思います。
 

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音田隆夫選手公式サイト 『天下一嘗』
http://onda.nobody.jp/
 
新井恵一公式サイト 『頑固一徹』
http://soul-de-punch.com/

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Profile

山口裕朗(やまぐちひろあき)
1999年プロボクサーとして17戦10勝(6KO)7敗の戦績を残し引退後、2002年 「サンデー毎日」で写真家としてデビュー。
2005年 ボクシング引退後、撮り続けている、かつての対戦 相手達の写真を、写真展『放熱の破片(かけら)』で発表。
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