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放熱の破片  vol.28

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10月16日代々木第一体育館でダブル世界タイトルマッチが開催されました。
 

不敗のホープ 粟生隆寛(帝拳)くんの初挑戦となるWBC世界フェザー級(57.1kg)タイトルマッチは実に惜しい試合でした。

4ラウンドに見事な右カウンターでチャンピオン オスカー・ラリオス(メキシコ)からダウンを奪いましたが、詰め切れません。
 
5ラウンドには接近してのショートの右フックでチャンピオンがぐらつき、一気に畳みかければ勝負は決したと思うシーン、しかし、ここも決めきれません。


ピンチを凌いだチャンピオンが、フットワークとリードブローで距離をつくり、ダメージの回復を計り、徐々にポイントをかすめ取っていきます。
 

後半には強烈なボディーブローで粟生くんの動きは止まり、チャンピオンの試合運びのうまさが光ります。

 
 
判定は2-1でチャンピオンの防衛。

チャンピオンは流石歴戦の強者です。
 
粟生くんは惜しい試合を逃しました。
 
 
 
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メインイベントは、WBC世界バンタム級(53.5kg)チャンピオン長谷川穂積(真正)さんの7度目の防衛戦。
 
2位の挑戦者 アレハンドロ・バルデス(メキシコ)を全く寄せ付けずに2回2分41秒TKO勝ちで7度目の防衛。
 
 
 
強い!
 
 
 
ただただそれだけです。
 
 

野球で言うならば野茂英雄氏のような海外への道を切り拓くパイオニアとなって欲しい!
 

 
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山口裕朗(やまぐちひろあき)
1999年プロボクサーとして17戦10勝(6KO)7敗の戦績を残し引退後、2002年 「サンデー毎日」で写真家としてデビュー。
2005年 ボクシング引退後、撮り続けている、かつての対戦 相手達の写真を、写真展『放熱の破片(かけら)』で発表。
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