驟雨の少女
1999年、写真学校に通っていた頃、ヒッチハイクで四国の香川まで旅をしました。
その前年に自転車で西日本を旅した時にお世話になった、琴平の方に会いたかったからです。
道中、車が拾えずに吉野川沿いを歩いていると、驟雨が襲ってきました。
土手の上に目をやると、女子高校生らしき少女が、ずぶ濡れで走っていきました。
旅先の雨は嫌なものです。
あの少女は、もうじき家族の待つ家に帰ってホッとするのだろうと思うと、草のにおいに包まれながら、もの凄い孤独感に包まれました。
旅を終え、帰京して慌ただしい日常に戻ると、また旅に出たくなる。
不思議なものです。