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放熱の破片  vol.8

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”ノックアウトセンセーション”真鍋 圭太くんの試合は、いつもはらはらさせられます。


 

 
25勝(22KO)3敗1分という高いKO率を誇り、現在日本スーパーフェザー級2位にランクされる圭太くんに対するは、11勝(9KO)12敗2分と、勝ち星のほとんどがノックアウトという阪東タカ選手。
このところ3連続KO勝利と、結果だけ見れば調子がいいように見える圭太君ですが、ダウン応酬の激しい試合もあったり、はらはらする内容のものがあり、けっして日本タイトルマッチをすぐ戦う状態ではないように思えます。
僕を含め、後楽園ホールにいたほとんどの人は、今日の試合にすっきりと勝利して、チャンピオン小堀とのタイトルマッチを楽しみにしていたのではないでしょうか。
ところが、試合は2度ダウンを奪われ、1度ダウンを奪うといった激しいものになっていきます。壮絶な打撃戦が繰り広げられ、会場は熱気に包まれました。
結果は判定で圭太君の手が上がりました。
 

試合後、石川ジムの皆さんと応援者の方々と祝勝会と言うには寂しい空気の流れる宴が、水道橋付近のレストランでありました。
当の本人が、今晩の不出来に一番落ち込んでいるのですから、明るい会になるはずもありません。

激しい打ち合いは見ている方は盛り上がりますが、深刻なダメージをうけるようなダウンを喫する試合は、はらはらします。
 
先天的な運動能力が抜きん出て高く、不思議と魅力を感じさせる真鍋圭太くん。
一皮むけるというのは簡単な事ではないかもしれませんが、彼ならもっと高いところにある戦いをみせてくれるのではないか、そう期待させてくれるボクサーです。


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石川ボクシングジム
http://www007.upp.so-net.ne.jp/ishikawaboxing/

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Profile

山口裕朗(やまぐちひろあき)
1999年プロボクサーとして17戦10勝(6KO)7敗の戦績を残し引退後、2002年 「サンデー毎日」で写真家としてデビュー。
2005年 ボクシング引退後、撮り続けている、かつての対戦 相手達の写真を、写真展『放熱の破片(かけら)』で発表。
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