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放熱の破片  vol.12

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ボクサー 土山直純くんが、後楽園ホールのリングに立ちました。
 

 土山君は先天的な発育不全で、幼少の頃に右足首から下をなくし義足になりました。

高校生の頃に出会ったボクシングに魅了され、プロを志しますが、日本ボクシングコミッションの医事規則で義足ではプロテストを受ける事が出来ない事を知ります。

戦いの場を求め、フィリピンでプロボクサーとしてリングに上がり、2戦2勝(1KO)の成績を収めています。

フィリピンのリングに上がる事も、平坦な道ではなかったのですが、彼は自分の力で切り拓いてきたんですね。

彼の試合をフィリピンに撮りに行き、土山直純というボクサーを『実話ナックルズ6月号』で4ページ掲載して頂きました。

http://foto-finito.com/cat13/etc/
 
  

土山君が今日の昼に電話をくれました。

「突然決まったんですけど、今日の夜 後楽園ホールでスパーリングするんですよ。」
 
少し弾んだ声から、その昂りが伝わってきました。
 
夜に取材が一つあったのですが、遅刻させてもらい、後楽園に行きました。
 
スパーリングの相手は、昨年度のB-tightライト級覇者で、日本スーパーライト級5位の小野寺洋介山選手。
 
格上相手のスパーリングでしたが、
 

「義足である事のどこに問題があるのだ!」
 

と、会場の人達に感じてもらうには十分なスパーリングだったと思います。
 
 
上がる事が出来ないかもしれなかった後楽園ホールのリングに舞う彼の姿を見て、胸が熱くなりました。
  
 

この先まだまだ困難はあるだろうけど、今日踏みしめた一歩は大きな一歩だったね。
 
これからも応援しているよ!! 


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Boxer 土山直純の天真爛漫BLOG
http://www.tenshin-ranman.com/tsuchiyamablog/

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Profile

山口裕朗(やまぐちひろあき)
1999年プロボクサーとして17戦10勝(6KO)7敗の戦績を残し引退後、2002年 「サンデー毎日」で写真家としてデビュー。
2005年 ボクシング引退後、撮り続けている、かつての対戦 相手達の写真を、写真展『放熱の破片(かけら)』で発表。
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