放熱の破片 vol.16
昨夜、横浜で開催されたWBA世界スーパーフライ級タイトルマッチ、“ラストサムライ”川嶋勝重選手がチャンピオン アレクサンデル・ムニョスに挑みました。
ムニョスは32勝(27KO)2敗と、高いKO率を誇るチャンピオンです。
そんなムニョスと一進一退の打撃戦を繰り広げ、惜しくもポイントは届かなかったのですが、その勇敢なファイトスタイルで会場を熱くさせてくれました。
試合後、リング上で大橋会長が川嶋さんの引退を発表し、本人からも引退宣言がありました。
そのリング上には、温かい眼差しを川嶋さんに向ける、トレーナーの松本好二さんの姿もありました。
僕がリングに上がっていた頃、僕の戦っていたフェザー級の日本チャンピオンが松本さんでした。
東洋太平洋タイトルも獲得し、世界にも3度挑戦した名ボクサーです。
惜しくも世界タイトルは奪取出来ませんでしたが、テクニックで相手を翻弄するボクシングスタイルは、僕にとって憧れでした。
98年に引退すると、大橋さんのジムでトレーナーに転身し、それから川嶋さんと一緒にここまで登ってきたんですね。
控室で、川嶋さんと大橋会長の後ろで、壁にもたれて座る松本さんの姿が印象的でした。
大橋会長・松本さんのような、温もりを感じさせる方々に見守られながら、ここまで戦って来た川嶋勝重さんが羨ましくも感じます。
11年のプロボクサー生活、本当にお疲れさまでした・・・。