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サーモマグと秋田道夫さん

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先日の日記ですが、唐突に『サーモマグとの旅立ち』という写真と言葉だけ残しても、ご覧頂いた方にはさっぱり訳がわからなかったと思うのでちゃんと説明させて頂きます。
 
 
サーモマグをデザインされた秋田道夫さんは、プロダクトデザインの世界でご活躍されている方で、数々の洗礼されたデザインの製品を世に送り出しています。
 

以前、秋田さんとAfterhoursでお会いした時に、ご自身のデザインされた『80mm』という湯のみのお話を聞かせてい頂いたんです。
 
直径が80mmありとても安定していて倒れにくく、茶渋を取りやすいように内底は丸くなっています。
そして、二重構造になっているから持っても熱くない。

 
使う人へのそんな優しさを、デザインのセオリーをつゆ程もわかっていない僕でも「なんかいいなぁ」と感じる『形』にする秋田さんって、素敵な方だなと感じていました。
 
 
 
先週のAfterhours店頭販売に遊びに行き、秋田さんとお話させて頂く時間がありました。
 
そこで、秋田さんが

「サーモマグを新宿の雑踏で山口さん撮ってみませんか。」

とおっしゃったんです。


4月に開催させて頂いた写真展『東京邂逅』で、秋田さんは僕の写真をご覧になってくれていますし、僕の写真に人間くさい臭いが写り込むという事はご了承頂いた上で、僕にお声をおかえ下さったものと考えると、洗礼されたデザインのサーモマグを新宿の雑踏や混沌とした酒場で撮影して泥臭い山口テイストの写真にしてみたいと興味を抑える事が出来なくなってしまいました。


ただ、サーモマグはちょっとポケットに入れて持って行けるサイズではありませんから、ちゃんと考えて取り組まないと撮れない。
 
経験のない取り組みに、サーモマグでいれたコーヒーをすすりながらあれやこれやと考えていますが、これは、僕にとって新しい所への旅立ちと考えてみる事にしました。


 
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『80mm』

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Profile

山口裕朗(やまぐちひろあき)
1999年プロボクサーとして17戦10勝(6KO)7敗の戦績を残し引退後、2002年 「サンデー毎日」で写真家としてデビュー。
2005年 ボクシング引退後、撮り続けている、かつての対戦 相手達の写真を、写真展『放熱の破片(かけら)』で発表。
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