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サーモマグとの戸惑い

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サーモマグの写真をアップしていませんでしたが、時々連れ歩いては被写体になってもらっています。
 

このサーモマグを、どうやって形にしようか、いつも頭のどこかにあって僕を苦しめています。
 

そもそも僕は、撮影技術の極みを求めてカメラを手にしているカメラマンではなく、自分が撮りたいものをいかに撮るのかで苦しむのが好きな写真撮りですから、奇をてらった絵をつくりたいんじゃないんです。
 
 
一枚の絵に写っていないけど、写り込んでいるものを読み取ってもらえる写真が撮りたいんですね。


 
そんな僕が、秋田道夫さんとの会話の中でこのサーモマグを撮りたいと思ったのは、何かが僕の中で動いたからで、その『何か』を撮影行為でみつけだしたいんです。
 
 
『秋田さんはどんな写真になるのを楽しみにしているのだろうか、そいつを裏切ってやりたい。』
 
 
そんないやらしい気持ちが頭をかすめつつ、秋田さんの期待を裏切る為の写真を撮る意味を見いだせずもしたり、未だ模索中ですが、撮る中で『何か』が見つかると思って、気楽に遊びながらサーモマグにむけてシャッターをきります。

 
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山口裕朗(やまぐちひろあき)
1999年プロボクサーとして17戦10勝(6KO)7敗の戦績を残し引退後、2002年 「サンデー毎日」で写真家としてデビュー。
2005年 ボクシング引退後、撮り続けている、かつての対戦 相手達の写真を、写真展『放熱の破片(かけら)』で発表。
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