東北山行 その79
雪に覆われた林道をゆっくりと進むと、道を横断する熊の足跡を見つけました。
熊の移動がわかったマタギは、無線で連絡をとり、猟場へと集まります。
猟場が決まると勢子(追手)が配置につくのを待ちます。
勢子は声を出して熊を追うのですが、その間ブッパ(撃ち手)は息を殺して熊の姿を山の中に探して待ちます。
その姿は、まるで忍者のようです。
ブッパの近くで僕もカメラに三脚をセットし、ジッとしているのですが、長靴のゴムを通して、冷気がジワジワと忍び寄り、足の感覚は次第になくなっていきます。