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diary7月6日

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 随分と時間が経ってしまいましたが、ボクシングが巡り会わせてくれた素敵な仲間達、滋賀編です。
 

アオキヒロシと別れ、神戸 三ノ宮駅からJRに揺られ、京都駅に下り立ちました。
 
diary6月5日
http://foto-finito.com/2007/06/diary65_1.html#more
 

 あの男、河田喜代治君とは昨年末にあって以来、約半年ぶりの再会、奥さんとは、約一年ぶりの再会でした。
 
河田君とのこと 
http://foto-finito.com/2006/10/diary109.html#more
http://foto-finito.com/2006/12/diary1231_1.html#more 

河田君と僕は、13年前に新人王戦で対戦しました。現在彼は、滋賀の工房で仏像等の修復をしています。 
奥さんは、ハンドメイドの財布を販売し、通信の大学で織物の勉強もしています。
僕の持っていた栗の模様の手拭いを、『その模様は細見美術館で売ってるのだよね。』という眼力の持ち主です。
何かを作り出す事に携わる二人なんですね。 

 
よくお酒を呑みにいく間柄のような自然な空気の中、駅の近くの酒場に流れ込み、3人で乾杯しました。

 
しばらくすると、奥さんの美大時代の友人で、現在は京都に在住しながら大阪でアパレル関係の仕事をされている方も加わり、どんどんお酒がすすみます。
 
 
奥さんのお友達が、3人まとめて泊めてくれるというので、京都の『クラブ』に32歳の4人で繰り出し、くたくたになってお友達のお宅に辿り着きました。
そこは、昔ながらの長屋風で、なんとも風情のある京都らしい感じの佇まいでした。
 
目が覚めると、僕の隣に寝ていたはずの河田君の姿はありません。
彼は早朝に滋賀に帰り、仕事に行ったという事でした。

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しばらくして、もそもそと起きだし、3人で京都霊山護國神社に行きました。

20代前半の頃、坂本龍馬の生き方に感銘をうけた僕は、9年前、自転車で西日本を旅していた時、京都のお墓と高知の桂浜は、どうしても行きたいと思っていました。

荷物を満載した自転車で、緩やかな坂を登り、霊山護國神社に辿り着き龍馬さんのお墓に手を合わす事はできたのですが、 霊山歴史館は閉まっていて中を見る事が出来なかったんです。
だから、今回はどうしても行きたかったんです。
 
2人を道連れにして、歴史館を見る事が出来ました。

京都観光の後は、河田夫人と滋賀に向かいました。
予定では、東京に帰るつもりだったのですが、滋賀の河田家にお邪魔させてくれると言うお言葉に甘えさせてもらう事にしました。
 
河田家では、くつろぎながら、ゆっくりとお酒を酌み交わし、奥さんの手料理に舌鼓をうちました。
 
 

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戦った当時には思いもよらなかった関係は、何かにたぐり寄せられているようにすら感じます。
ボクシングは、殴り合いですが、そこに怨みも憎しみもなく、ただ強くなりたい一心で戦ってきました。
 
 
そうして、気がついてみると、一緒に汗を流したジムメイトや対戦相手と、友人として付き合っている。
この肉体だけを頼りに、かけがえのない時間を共有したという関係。
真剣にボクシングのリングに上がって、本当によかった。
 
 
 
心から感じます。

 

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Profile

山口裕朗(やまぐちひろあき)
1999年プロボクサーとして17戦10勝(6KO)7敗の戦績を残し引退後、2002年 「サンデー毎日」で写真家としてデビュー。
2005年 ボクシング引退後、撮り続けている、かつての対戦 相手達の写真を、写真展『放熱の破片(かけら)』で発表。
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